ある獣医学生の思ったこと、考えたこと。
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少し前の話ですが、1月18日に大学内で行われた生物多様性に関するセミナーに参加してきました。

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少し前から生物多様性について興味を持っていた自分にとってはこれはチャンス!
ということで授業終わってからこっそり聴きに行ってきました。

感想としては「行って良かった!!」の一言です。
実際にCOP10に行かれたり、多様性について色んな観点から調査をされている御二方の講師の御話はすごく勉強になりました。
多少自分でも関連書籍読んで勉強しているのですが、初めて知ることも多かったです。
やはり“実際に動いている人”の生の声は違うな―と再実感。


あ、COP10や生物多様性についてよく知らないという方はこちらのページを。
よくまとまっていて分かりやすいサイトです。

実は、獣医学とも生物多様性は深い関連性を持っています。
自分が興味ある感染症の分野でも多様性は非常に重要。
極端な例を言うと、多様性があるからこそ、一種類のウイルスや細菌で
多くの生物が同時に死ぬことは無いのです。
もしも地球全体で遺伝子的に近い生物ばかりが生息していたら、
その生物にかかりやすく、かつ死亡率が高い病気がはやった場合、皆死んでしまいます。
けど今の地球では色んな生物が住んでいるからこそ、なにかしらの強い感染症が蔓延しても
全ての生物が死ぬわけではないのです。いや、これはホント極端な話ですけどね。
あと動物用の薬の原料にも生体由来のものは少なからずあり、もし多様性が失われ、
これらの生物がいなくなってしまったらー、と考えると怖いですよね。

自分もひょんなことで興味を持ち始めた生物多様性ですが、
知れば知るほど奥が深いな、と日々実感しています。

とりあえず講演中はひたすらメモ取りまくり(笑)
ここでもポメラは役立ちました。ポメラいいよ。

その時のメモをこの記事の「続きを読む」に載せておきます。
ちょっと長いので、もし興味ある人はこの記事の最後のある
「≫[生物多様性講演会に行ってきました。]の続きを読む」をクリックしてください。
完全に自分のログ用なので、見にくかったらすいません><


今後も多様性についてはアンテナ広げて勉強していこうかな―と思います。
では今日はこの辺で。

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【第一部】COP10報告 日本からインドへ そして2020年へ

今回のCOP10での主要成果

1、愛知ターゲット

2、名古屋議定書

3、名古屋ークアラルンプール補足議定書

→遺伝子汚染などの被害がでた場合、責任事業者を特定して、現状回復命令を出す(国内法制化はまだであり、今後の課題)

※今回の講演ではこの1の愛知ターゲットを取り上げた講演内容だった。



COP10では他にも

タガワリヒガイドライン

改定植物保全戦略

国連生物多様性の10年

農業(水田)決議

企業参画会議

都市の行動計画

保護地域作業計画の一部更新

海洋施肥のモラトリアム継続

SATOYAMAイニシアティブ



などが話しわれ、決議された。



もし生物多様性についてさらに知りたいのであれば以下の団体のHPに!

生物多様性条約市民ネットワーク(CBD市民ネット)

日本自然保護協会(NACS-J)



重要なのは新戦略計画(愛知ターゲット)

愛知ターゲットは国際的な目標。

→全世界の人、すべてが努力していく。

今後国内モデルになるように変更等をしていかなければ。



2050年ビジョン

2020年ミッション



愛知ターゲットは多くの個別目標に数値が定められた他、戦略目標をA~Eまで設定した。この目標を達成するために以下の5つの戦略計画がある。



5つの戦略計画

→①直接的要因(自然の破壊など)②間接的要因(計画の不備など)、③状況維持&改善、④自然の恵み、⑤取り組み強化などに取り組む。



愛知ターゲットに関してNGO団体も声明出した。

「CBDは社会正義、環境正義を扱っています」



今後の課題

・決議の分析

・第4次戦略計画などなど



Q&A

1、今の日本ではこのCOP10の目標等は誰が掲げて、そして誰が国内で発信していく現状になっているのか?

→今のところ日本では環境省が各企業に対して協力を呼びかけている形でしかない。政治家によっては個人で動いてる人も?

(ここから個人的感想)企業によっては企業単位で取り組んで、発信塔になるところもあるのではないか。というかすでにありそう。



2、日本特有、もしくは日本ならではな多様性に関する取り組みってあるの?

→ひとつあるのはSATOYAMAイニシアティブ。世界に発信している。

2つ目は地域戦略。各都道府県単位で多様性に関する条例などを定めている。今のところ10くらい?ただレベルがバラバラなので、これからが課題。

③つ目は市民参加型調査。日本では比較的盛んなので、今後も維持し、世界に啓蒙していきたい。



【おまけ】

COP10ではキャプテンフックのゲリラショーもあったらしい(個人的活動?)。

「俺の仲間を紹介しよう!○○(企業の名前)だ!こいつは~~(国名)から遺伝財産を10個も奪いやがった!」・・ネガティブキャンペーンw



第2部

生物多様性がもたらす森林生態系サービス



多様性については様々な種類を対称にしたものがあるが、今回は基本的に種の多様性を中心に話す。

→論文でも他の多様性(遺伝子など)よりはるかに「種の多様性」についてのものが多い。



森林の専門家でも「人工林」「里山林」「天然林」のみっつで専門分野が分かれる。

→話を聞く際には前もって、この区別を付けとけなければ話を理解しにくくなる。



多様性を考えるには大きな視野を持たなければならない。

たとえば「ランドスケープ」と「生態系サービス」という視野。



ランドスケープ→異なる生態系の組み合わせによって、異なる生態系の組み合わせによって多様性が維持される。



生態系サービス:生態系が人間社会に与える恵み。

例、森林ダム。木材・食材としてのきのこ、山菜。



(個人的感想)

そういう視野を持って物事を見るという意味で、ある意味フレームワーク的思考に近い?



(生態系機能=生態系サービスの供与を維持するためのシステム)



絶滅危惧種の保護から生まれる生態系サービスの4つの種類

供給サービス:木材、食材、原料などの供給

調整サービス:昆虫による花粉の媒介、多様種の存在によって特定の一種類の昆虫の大発生が押さえられるしくみなど

文化的サービス:つりや散策などのレクリエーションや環境の対象、伝統文化や工芸への供与

基盤サービス:それらサービスを支える生物の維持。光合成による酸素生成、土壌形成など。



以下、具体的な事例を取り上げながら生態系サービスについて述べていく。



事例(1)里山イニシアティブに資する森林生態系サービスの総合評価手法に関する研究



【研究目的】

・「人間活動や開発」の森林生態系サービスへの影響(例、天然林→人工林化)

・「適正管理の縮小」(例、伐採・管理がない場合)

→そのような場合、生態系機能・サービスを低下させるか?

・生態系機能と生態系サービスの関係は?



里山に見られる3つのタイプ

①景観から見た里山:人里近くに広がる二次林を含むランドスケープ(景観的里山)

②利用から見た里山;キノコ取りに行ったりして人が生活の中で様々な目的で利用し、地域主体で管理しているランドスケープ(奥山的里山)

③NPO等が管理する里山:都市住民など様々な主体が管理や手入れを行っている林分(都市型里山)



結果的に、天然林の方が、人工林よりも貢献度が高かった。ただ完全に人間の手が入ってな天然林よりも、いくらか伐採など人の手が入った天然林の方が、害虫制御の機能やハナバチの種数増加には好影響。

→多様な生態系サービスを十分にもたらすためには、様々な林齢の林や自然的および人為的攪乱を維持することが必要である。





事例(2)生物多様性の変化は生態系サービスの低下をもたらしているか:奄美大島での検証



奄美大島での生態系サービスの種類

文化的:希少種、狩猟獣

供給:狩猟獣、有害鳥獣(-)

調整:昆虫食性鳥獣

基盤:全種



(個人的メモ)マングースの導入っていつからだっけ?



奄美大島での生息環境の変化

①マングース分布拡大の影響

②大面積皆伐(1950~1980年までの大量な森林伐採)

森林伐採のほ乳類への影響;シイ堅果の減少などで冬場の食料減少・・・



(メモ)リビングプラネットインデックス



事例2まとめ

1、生物多様性は全体として回復しつつあるように見える。要因としてはマングースの駆除と伐採された森林の回復が考えられる。

2、生態系サービスから見た多様性としては、低下していたプラス部分(希少種)が上昇傾向にあり、マイナス部分(マングース)が低下に転じている

3、マングース駆除や生態系・生息域保全に向けて変化している成果が現れていると言える。



事例(3)生物多様性はレクリエーション価値を高めるか:つくば市近郊にて



利用頻度が高い区域の特徴(150調査区間のうちで最も利用頻度が高かったところ)

「水田と二次林の境界」だった(ここは人工千人以上の宅地から1キロ以内の場所)。

→一方、宅地や人工林は避ける傾向があった。



Q&A

Q,生態系サービスの増加は必ずしも生物多様性の維持につながるのか?どちらを大事にすべきなのか?

→実際に矛盾のおきる事例はある(石油の採取など)。複雑な問題なので、それぞれの事例で対応していく必要がある。



Q,今まで今回の講演内容と同じような「生物多様性と文化的サービス」を関係づけた研究は結構あったのか?

→あまりなかった。



(メモ)エコシステムピープルとバイオシステムピープル
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